この記事のポイント
- 相模原市の2026年地価公示は住宅地の平均変動率4.5%、市全体5.1%と上昇が続いています
- 相模大野は利便性重視、座間や相模原の郊外側は予算配分重視と目的で選び分けます
- 相模原・座間は神奈川県、町田は東京都で不動産取得税の申告窓口や要件が変わります
- 新築の敷地の軽減措置には土地取得後の建築期限があり、着工時期の逆算が必要です
- 接道・境界・用途地域・ハザードマップの確認が、造成費や将来の日当たりを左右します
相模原市が公表した2026年(令和8年)地価公示の概要によると、市内128地点の平均変動率は4.8%、住宅地は4.5%でした[出典3]。前年より上昇幅が広がっています。相模大野駅前で候補地を探していた方が、去年見ていた坪単価では希望の広さに届かなくなった、という場面は今後増えていきそうです。数値を確認しても、地価上昇の勢いがうかがえます。ただ、同じ小田急線・横浜線沿線でも、価格の水準はかなり異なります。相模大野の駅近と座間・相模原の郊外側とを比べると、その差がよく分かります。
このセクションでは、土地の価格を売買市場で提示される価格相場という意味で扱います。町田を含めた地域別の相場感に加え、購入手続きや法律面の注意点、生活環境や治安、将来価値の見方まで、公的データを軸に整理しました。読み進めると、予算内で土地を選ぶための判断軸が具体的に見えてきます。
2026年の土地購入のポイント
.webp)
予算とアクセスのバランスは、エリアを絞る前に判断軸を決めることで見えてきます。
- エリアを絞り込まない:小田急線やJR横浜線が通る複数の選択肢を柔軟に比較する
- 優先順位を明確にする:通勤時間、予算、土地の広さなど、家族で軸を決めておく
- 比較する:駅を1つずらすだけで変わる土地の選択肢や価格差を並行して検討する
土地探しを始めると、町田・相模原・相模大野・座間のどこも候補に挙がってくるはずです。いずれも小田急線やJR横浜線が通り、都心や横浜方面への移動がしやすい沿線だからです。なお、この4エリアを最初から1つに絞り込む必要はありません。駅ごとに雰囲気も価格帯も違うため、比較しながら絞っていくほうが後悔は少なくなるでしょう。「どのまちで土地を探すか」を決める前に、何を優先したいのかをはっきりさせておくことが遠回りを避ける近道になります。この章では、各エリアで土地を買うメリット、価格相場の大まかな違い、購入時に押さえておきたい注意点を整理します。細かい地域特性や手続きの詳細は次章以降で扱うため、ここでは全体像をつかんでいただければと思います。
町田・相模原・相模大野・座間の土地購入のメリット
このエリア全体に共通するのは、都心へのアクセスの良さと、土地の選択肢の幅広さです。町田は小田急線とJR横浜線が交差するターミナルで、新宿方面へも横浜方面へも乗り換えなしで移動できる立地が強みです。相模原は市域が広く、緑区から南区まで住宅地の性格が大きく異なるため、予算や暮らし方に応じて選べる余地が大きい点が特徴です。相模大野は小田急線の主要駅を中心に商業施設が集積しており、駅から歩ける範囲で土地を探したい方には有力な選択肢になるでしょう。座間は相模原市や大和市に隣接し、比較的落ち着いた住宅地が多く、まとまった面積の土地を確保しやすい傾向があります。
土地探しの段階では「駅からの距離」と「予算」がどうしても天秤にかかるものです。とはいえこのエリアは沿線が複数あるぶん、駅を1つずらすだけで土地の選択肢が増える点もメリットといえます。たとえば相模大野の駅近にこだわると予算が厳しくなる場合でも、少し足を延ばして座間や相模原市南区の郊外側まで視野を広げれば、同じ予算で広さや形状の良い土地に出会えることもあるでしょう。土地購入を考えるときは、駅距離を1つの軸に固定しないこと。複数エリアを並行して比較する姿勢が、結果的に選択肢を広げてくれます。
地域ごとの価格相場の比較
価格相場は、同じ相模原市内でも区によって差が出やすい点をまず知っておきたいところです。相模原市が公表した令和8年地価公示(基準日:令和8年1月1日)によると、市全体の住宅地の平均変動率は4.5%で、前年の4.3%から上昇幅が拡大しました。全国の住宅地平均変動率は2.1%とされており、相模原市の上昇率はそれを上回っているため、エリア全体で地価が上向いている様子がうかがえます。この数値はあくまで市全体をならした平均です。南区相模大野のように地価の高い地点が全体を押し上げている可能性もあり、緑区や中央区の一部でも同じ幅で上がっているとは限りません。土地1区画ごとの価格は、道路付けや形状、周辺の取引状況によって個別に決まる部分が大きいと考えておくのが実際的でしょう。
同資料では、住宅地の価格が最も高い地点として南区相模大野3丁目の1㎡あたり387,000円が挙げられており、相模大野エリアの地価の高さがうかがえます[出典3]。一方、令和7年の地価調査(基準日:令和7年7月1日)では、住宅地の平均変動率は3.3%で、最も高い住宅地の価格は1㎡あたり384,000円と示されています。地価公示・地価調査のいずれでも、相模大野周辺が高値圏にあることが読み取れます[出典2]。町田・座間の具体的な住宅地平均価格は今回確認できていませんが、相模大野よりも予算を抑えやすい土地が見つかりやすい傾向がある、という声が住宅取得を検討する方の間でよく聞かれるのも実情です。エリアごとの価格差は、駅からの距離や区画の形状によっても変わってくるため、相場の傾向をつかんだうえで実際の物件情報と照らし合わせる作業が欠かせません。
購入時に注意すべきポイント
土地の価格だけを見て決めてしまうと、あとから思わぬ負担に気づくことがあります。まず確認したいのが、土地取得時にかかる不動産取得税です。神奈川県内で新築住宅用の土地を取得した場合、取得の日から2年以内(令和13年3月31日までの取得は3年、一定の共同住宅等でやむえない事情がある場合は4年)に住宅を新築すると、軽減措置の対象になり得るのです。控除額は住宅の価格から1戸につき1,200万円(認定長期優良住宅は1,300万円)を差し引く仕組みで、土地についても一定の減額措置が用意されています[出典5]。町田市など東京都内で土地を取得する場合は、東京都の不動産取得税制度が適用されます。免税点や申告先が神奈川県とは異なりますので、自治体をまたいで検討している方は窓口の違いにも注意しておきましょう[出典6]。
もう一点忘れがちなのが、価格相場の数字は全国平均や自治体単位の集計であり、個別の土地の実勢価格とは必ずしも一致しないという点です。国土交通省が公表する不動産価格指数を見ても、住宅地・戸建住宅・マンションはそれぞれ異なる動きをたどっています。全国平均の指数が、そのまま特定エリアの1区画に当てはまるとは限らないのです[出典1]。「相場が上がっている」というニュースを見て焦って契約を急ぐより、実際の土地の接道状況や区画の形、建築条件の有無まで含めて比較検討する時間を確保するほうが、予算内で理想の土地に近づく確実な方法といえます。次の章では、町田・相模原・相模大野・座間それぞれの土地の特徴と価格相場を、エリア別にもう少し詳しく見ていきます。
地域別の土地の特徴と価格相場
同じ沿線でも駅からの距離とエリアの成熟度で、土地の顔つきはずいぶん変わります。
町田の土地の特徴と価格相場
町田は小田急線とJR横浜線が交わる町田駅を中心に、商業施設やオフィスが集積した都市機能を持つエリアです。駅周辺は建物が密集していて、土地を見つけても間口が狭かったり、旗竿地になっていたりすることが少なくありません。一方で駅から少し離れた玉川学園や成瀬、鶴川方面まで足を伸ばすと、閑静な住宅街の中に区画整理された土地が見つかりやすくなります。坂道や高低差のある地形が多いのも町田らしい特徴です。造成状況や擁壁の有無を確認することが、土地選びの分かれ道になります。
価格帯を左右するのは、何よりも駅からの距離です。町田駅徒歩圏は総額が高くなりやすい一方、バス便のエリアや郊外の住宅地なら、比較的手が届きやすい価格帯の土地も見つかります。多摩地域と神奈川県境というこの立地には、都心への通勤や横浜方面へのアクセスを重視する方にとって独自の強みがあります。通勤時間と土地の広さのバランスを取りたい家庭に向いているエリアです。ただし人気エリアだけに、条件の良い土地は動きが早くなります。希望条件を明確にしたうえで、早めに情報収集を始めておきましょう。
相模原の土地の特徴と価格相場
相模原市は緑区・中央区・南区の3区で構成され、区ごとに土地の性格が大きく異なります。緑区には橋本駅周辺のように再開発が進むエリアと、津久井方面のように市街化調整区域を含む郊外エリアが混在しています。中央区は相模原駅を中心に行政機能や商業施設が集まり、比較的落ち着いた住宅地が広がっています。
相模原市全体の地価は上昇が続いており、なかでも緑区橋本エリアには価格の高い地点が並びます。対照的に津久井方面など郊外部では、比較的広い土地を確保しやすいのが特徴です。予算を抑えつつ庭付きの家を建てたい方は、駅からの距離と区の違いをセットで見て探すと、土地選びの近道になります。
相模大野の土地の特徴と価格相場
相模大野は小田急線の急行停車駅を中心に、伊勢丹をはじめとする商業施設が集まる相模原市南区の中心的なエリアです。駅前は再開発によって整った街並みが広がり、少し駅から離れると閑静な住宅街が続く二面性を持っています。子育て世帯にとっては、駅前で買い物や用事を済ませつつ住宅地では落ち着いた暮らしができるという住み分けがしやすい点が魅力です。
先ほど触れたとおり、相模大野は相模原市内でも地価水準が高いエリアで、商業地としての取引実勢を反映した価格が付いています。住宅地として土地を探す場合は、これよりも抑えた価格帯になるのが一般的です。とはいえ駅から徒歩圏の土地は総額が上がりやすいため、予算を優先するなら駅から少し離れたエリアや、面積を抑えた区画を検討してみてください。利便性を取るか予算を取るか、家族の暮らし方に合わせて優先順位を整理しておくと、土地探しの軸がぶれずに済みます。
座間の土地の特徴と価格相場
座間市は小田急線の座間駅・相武台前駅を中心に、住宅地としての落ち着いた雰囲気を持つエリアです。市内には座間谷戸山公園のような緑地も点在し、都市機能と自然環境が混在した暮らしやすさが特徴です。相模原・相模大野と比べると駅前の商業集積はやや小規模ですが、その分土地の価格を抑えやすく、面積に余裕のある区画を見つけやすい傾向があります。
前述の通り、県内の住宅地は上昇の動きが続いており、座間市及び綾瀬市もその流れの中にあります。相模大野の利便性と相模原の広さ、そのちょうど中間に位置するような選択肢が座間です。予算を優先しながら注文住宅を建てたいファミリー層にとって、有力な候補になる地域です。もっとも駅から遠い区画になると、通勤や通学の足として自転車やバスの利用が前提になる場合もあります。日々の移動手段まで含めて、土地の位置を見極めておきましょう。
土地購入の際の手続きと注意点
.webp)
契約前の確認を丁寧にするほど、購入後のトラブルは減ります。
町田・相模原・相模大野・座間で気になる土地が見つかったら、次に立ちはだかるのが契約や登記といった実務的な手続きです。エリアごとの価格帯や特徴を把握したら、今度は「実際にどう進めるか」を具体的にイメージしていきましょう。
土地購入の手続きの流れ
土地購入の手続きは、大まかに以下の順で進みます。
- 情報収集・現地確認
- 買付申込
- 売買契約(重要事項説明を含む)
- ローン申請・融資承認
- 引き渡し・登記
気に入った土地が見つかったら、不動産会社に買付申込を出し、価格や条件の交渉に入るのが一般的な流れです。条件がまとまれば売買契約を結びますが、この段階で宅地建物取引士による重要事項説明を受けます。境界や接道状況、都市計画上の制限、ハザードマップ上の位置づけなど、判断に関わる情報はここで確認してください。
契約後は住宅ローンの本申請に進み、融資の承認が下りてから残代金の支払いと引き渡しが行われます。土地だけを先に購入し、あとから建物を建てる場合は、つなぎ融資や土地先行融資を扱っているかどうかを金融機関に確認しておきましょう。相模大野のように市街地の物件は取引のスピードが早く、条件の良い土地ほど検討期間が短くなります。一方、相模原や座間の郊外エリアでは、比較検討しながらじっくり選べる土地も見つかります。
引き渡し後は所有権移転登記を行います。法務局に登記申請をして初めて、土地の所有者として第三者に主張できる状態になります。登記は司法書士に依頼するケースが多く、費用や必要書類は契約前に問い合わせて金額感をつかんでおくと、後の資金計画が立てやすくなります。手続きの流れ自体はどのエリアでも共通ですが、スケジュールには数日から数週間の余裕を持たせておくと、書類不備や融資審査の遅れが出ても慌てずに対応できます。
購入時に気を付けるべき法律的な注意点
土地は建物と違い、境界や用途に関する制約が見えにくいものです。最初に確認したいのは、登記簿上の名義人と実際の売主が一致しているか、そして抵当権や差押えなどの権利関係が残っていないかという点です。境界の確定状況も見落としがちな項目で、境界標が明確でない土地では、隣地との認識の違いが後々のトラブルに発展することもあります。境界が不明な場合は、契約上どう扱うかを事前に文書で明記してもらいましょう。
接道状況も重要な確認事項です。建築基準法上、原則として幅4メートル以上の道路に2メートル以上接していない土地には新築できません。[出典9]私道に接している場合は、通行や掘削の承諾が得られるかどうかも確認事項です。相模原市緑区の一部など市街化調整区域を含む地域では、開発許可や用途地域の制限によって建てられる建物の種類や規模が変わります。購入前に用途地域や建ぺい率・容積率を自治体窓口や不動産会社に確認しておきましょう。
税金の面では、土地の取得時に不動産取得税がかかります。町田市は東京都、相模原市・座間市は神奈川県が窓口となり、申告先や軽減措置の内容が異なる点は意外と知られていません。神奈川県では、住宅の新築が一定期間内に行われた場合、土地の取得に対する減額措置が設けられています[出典5]。エリアをまたいで土地を探す場合は、自治体ごとに手続き窓口が変わる点を頭に入れておいてください。
土地購入後の維持管理のポイント
土地を購入したあと、すぐに建物を建てない場合は、更地のままでも維持管理の手間がかかります。以下の3点に注意が必要です。
- 雑草対策:放置すると害虫や苦情の原因になるため、定期的な草刈りや防草シートの設置を検討してください。
- 税金:固定資産税や都市計画税が毎年課税されます。住宅用地の軽減措置を受けるには、建築時期の見通しが重要です。
- 擁壁・構造物:高低差がある土地では、擁壁の劣化や倒壊リスクの点検が必要です。
固定資産税や都市計画税は、土地を所有している限り毎年課税されます。住宅用地として使う予定がある場合は軽減措置の対象になることもありますが、更地のまま長期間放置すると税負担が軽くならないケースもあるため、建築時期の見通しを立てておきましょう。自治体から管理不全と判断されるような状態が続くと、空家法に関連する勧告の対象になり、住宅用地の税制上の特例を失う可能性もあります。
擁壁やブロック塀がある土地では、経年による劣化や倒壊のリスクにも注意が必要です。相模原市や座間市には高低差のある地形の土地も見られるため、購入前に擁壁の状態や設置年代を確認し、必要であれば専門家に点検を依頼してください。境界標の位置も、時間が経つと草木に埋もれて見えにくくなることがあります。定期的に現地を見に行き、境界標や排水設備の状態を確認しておく。それだけで将来のトラブルを未然に防ぎやすくなります。契約から着工まで数か月空くことも珍しくありませんが、その間も草刈りの手配や固定資産税の支払い、擁壁・境界標の状態確認といった管理は続きます。購入後から実際に暮らし始めるまでの期間も、土地の状態を保つための手間がかかるものだと考えておきましょう。
地域ごとの生活環境と利便性
.webp)
通勤・買い物・子育て、どの軸で比べても4エリアには違う顔があります
土地の値段や広さだけを見て決めてしまうと、暮らし始めてから「思っていた感じと違った」と感じることがあります。日々の移動時間や買い物のしやすさ、子どもを通わせる学校や公園の様子は、住んでみて初めて実感できる部分が多いものです。ここでは町田・相模原・相模大野・座間、それぞれの街の雰囲気と暮らしやすさを見ていきましょう。
エリア | 主な特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
町田 | 2路線利用可。商業施設が充実し都心・横浜へ好アクセス。 | 利便性と都市機能を重視するアクティブな世帯 |
相模原 | 区ごとに多様な性格。橋本再開発など将来性も高い。 | 予算と広さ、将来の資産価値を両立したい世帯 |
相模大野 | 急行停車駅。教育環境と商業機能がコンパクトに集積。 | 通勤の時短と質の高い生活環境を優先する世帯 |
座間 | 落ち着いた住宅地。自然が多く、広めの土地を確保しやすい。 | 閑静な環境で庭付きの家を建てたいファミリー層 |
町田の生活環境と利便性
町田は小田急線とJR横浜線が交わる町田駅を中心に、商業施設やオフィスビルが集積した街です。駅周辺には百貨店や大型商業施設が並び、ファッション・雑貨・飲食店の選択肢も豊富です。休日の買い物や食事は町田だけで済ませられるという声も少なくありません。新宿方面へは小田急線の急行や快速急行を利用すれば座って移動できる時間帯もあり、通勤・通学の負担を抑えたい家庭にとっては魅力的な立地といえます。
一方で、駅前の賑わいは人や車の往来が多いことの裏返しでもあります。夜間でも人通りが絶えないため、静かな住環境を最優先したい方には賑やかさが気になるかもしれません。駅から少し離れた住宅地に目を向けると、成瀬や玉川学園といったエリアには落ち着いた戸建て住宅街も広がっています。駅からの距離と静かさのバランスを取りながら土地を探すのが、町田らしい進め方といえるでしょう。子育て世帯であれば、通学路の様子や近隣の公園の有無も合わせて確認しておきたいポイントです。
相模原の生活環境と利便性
相模原は面積が広く、緑区・中央区・南区で街の雰囲気がかなり異なります。橋本駅周辺はJR横浜線と京王相模原線が乗り入れ、リニア中央新幹線の新駅計画も控えるエリアとして再開発が進んでいます。商業施設や病院、行政窓口も駅近くに集まっており、日常の用事がまとまりやすいのが特徴です。一方で緑区の郊外部には自然が残るのどかな地域も広がり、同じ市内でも街の表情には大きな差があります。
南区や中央区は横浜線沿線の住宅地として発展してきた経緯があり、スーパーやドラッグストアなど生活密着型の店舗が住宅街の中に点在しています。子育て支援施設や小中学校も比較的分散して整備されているため、極端に不便なエリアが少ないのは安心できる点です。ただし郊外に近づくほど自家用車が生活の前提になる場所も増えるため、車を持たない前提で探すのか、二台持ちを想定するのかで候補地の選び方が変わってきます。土地探しの際は、駅からの距離だけでなく、普段使うスーパーや診療所までの道のりも歩いて確認しておくと後悔が少なくなります。
相模大野の生活環境と利便性
相模大野は小田急線の急行停車駅である相模大野駅を中心に、駅直結の商業施設や専門店街が広がる街です。駅前には大型商業施設やシネマコンプレックスがあり、休日の外出先が近所で見つかりやすいのは大きな利点です。新宿方面へも小田急線一本でアクセスできるため、都心方面へ通勤するファミリー層からの人気が根強いエリアといえます。
利便性の高さは、土地価格の高さとして表れやすい面もあります。駅から徒歩圏の土地は限られ、競争率が高くなりがちなので、駅からの距離を少し広げて探すという選択肢も検討する価値があります。相模大野駅からバスや自転車で移動する範囲まで視野を広げると、閑静な住宅街の中で庭付きの土地に出会えることもあるでしょう。教育機関が集まっていることも相模大野の特徴の一つで、通学のしやすさを重視する家庭にとっては安心感につながる要素です。買い物・通勤・教育の三つがコンパクトにまとまっている分、多少割高でも利便性を優先したい方には向いているエリアです。
座間の生活環境と利便性
座間は小田急線の相武台前駅・座間駅を中心に広がる住宅地で、相模大野や町田に比べると落ち着いた住環境が魅力です。駅周辺には商店やスーパーがあり日常の買い物には困りませんが、大型商業施設の規模で見ると相模大野や町田には及ばない部分もあります。その分、住宅街としての静けさや土地の余裕を感じやすく、庭やガレージを広めに確保したいファミリー層には合った土地が見つかりやすい傾向があります。
座間市内には座間谷戸山公園のような自然に触れられる場所もあり、休日に近場で過ごす選択肢が増えるのも暮らしやすさの一つです。小田急線で新宿方面へ向かう場合は相模大野や町田を経由する形になるため、通勤時間はやや長めになる点は事前に把握しておきたいところです。買い物や通学の便を考えると、駅から徒歩圏の住宅地と、車移動が前提になる郊外部とで暮らし方の感覚が変わってきます。予算を抑えつつ広めの土地を確保したい方にとって、座間は検討候補として無視できないエリアです。
土地購入における懸念点とリスク
良い土地との出会いは、良い出会いだけで終わらせない準備があってこそ活きてきます。
土地購入に伴うリスク
土地探しがうまくいって契約にこぎつけても、そこで気を抜いてしまうと後から思わぬ出費に見舞われることがあります。まず気にかけたいのは地盤です。相模原市や座間市には河岸段丘や谷戸地形が入り組んだ場所があり、周辺と比べて地盤が軟らかい区画が混在していることも珍しくありません。地盤改良が必要になると数十万円から百万円単位の追加費用がかかる場合もあるため、購入前の地盤調査は省略しないほうが安心です。
もうひとつ見落とされがちなのが、境界や接道の問題です。古くからの住宅地では隣地との境界標が失われていたり、道路の扱いが私道になっていたりするケースがあります。私道に接する土地では、掘削の承諾や通行に関する取り決めを事前に確認しておきましょう。境界が不明確なままだと、将来家を建て替える際や売却するときに揉め事の火種になりかねません。
造成にかかる費用も、予算計画に組み込んでおきたいポイントです。傾斜地や高低差のある土地では擁壁の設置や土の入れ替えが必要になり、見た目の価格が安くても総額では割高になることもあります。土地の価格だけで判断せず、造成費・地盤改良費・境界確定費用まで含めた総費用で比較する視点を持つと、予算のミスマッチを防ぎやすくなります。[出典8]
地域ごとの治安や環境の懸念点
治安や住環境への不安は、土地選びの際にどうしても気になる要素です。とはいえ、エリアの印象だけで判断するのは早計でしょう。相模原市や座間市、町田市は住宅地としての開発が進み、ファミリー層向けの区画整理が行われてきた地域が多く、駅から離れた住宅街ほど落ち着いた雰囲気を持つ場所が見られます。一方で、駅前の繁華街に近いエリアでは夜間の人通りや飲食店の営業時間帯によって、静けさを重視する家庭には気になる場合もあるでしょう。
こうした環境面の感じ方は、正直なところ個人差が大きいものです。賑わいを利便性として好意的に捉える方もいれば、落ち着いた住環境を優先したい方もいます。土地を検討する際は、平日と休日、日中と夜間の両方の時間帯に現地を歩いてみることをおすすめします。周辺の街灯の配置や交番の位置、通学路の見通しなども、地図や資料だけでは分かりにくい部分です。
座間市や相模原市南区のように基地や工業施設が近接する地域もあるため、そうした施設からの距離や騒音の程度も土地選びの判断材料になります。気になる点があれば、自治体の窓口や地域の情報を確認しながら、生活のリズムに合った土地かどうかを見極めていきましょう。
土地の将来的な価値についての考察
土地の資産価値は、建物のような経年による劣化がない一方で、周辺の開発状況や人口動向、市況によって上下します。相模原市が公表した令和8年の地価公示によると、市全体の住宅地の平均変動率は4.5%で、前年の4.3%から上昇幅が拡大しています[出典7]。令和7年の地価調査でも住宅地の平均変動率は3.3%と、前年の水準から上昇が続いており、駅周辺や交通利便性の高い地域を中心に地価が底堅く推移している様子がうかがえます[出典2]。
ただし、これらの数値はあくまで市全体の平均であり、個々の土地の値動きとは必ずしも一致しない点に留意したいところです。国土交通省が公表する不動産価格指数でも、住宅地の指数は月によって上昇と下落を繰り返しており、全国的な傾向と個別エリアの動きには差があります[出典1][出典4]。相模大野駅周辺のように再開発が進むエリアと、緑区の郊外部のように市街化調整区域を含むエリアでは、将来の資産価値の変化にも差が出やすいと考えられます。
土地を購入する際は、目先の価格だけでなく、将来的に売却や資産承継を考える可能性があるかどうかも視野に入れておきたいところです。駅からの距離や接道状況、地域の開発計画といった要素は、数年後の資産価値にも影響してきます。長く住み続けるつもりの土地であっても、資産としての側面を頭の片隅に置いておくと、いざというときの選択肢が広がるはずです。
相模大野駅周辺の駅から探す
駅からの距離で絞り込むと、通勤時間と土地の価格感が同時に見えてきます。
土地探しを始めるとき、多くの方はまず駅名で検索をかけるものです。相模大野駅は小田急線の急行が停車し、新宿方面にも横浜方面にも出やすい立地にあります。そのため、町田・相模原・座間の各エリアを比較検討している方にとって、基準点になりやすい駅だといえます。ここでは、駅からの距離という切り口で土地を探す際の考え方を整理してみます。
駅徒歩10分圏内の土地は、小さな子どもがいる家庭にとって通学や通勤の負担が軽くなります。ただ人気が集中しやすく、同じ面積でも価格が上がりやすい傾向があるのは否めません。一方、徒歩15分を超えるとバス便が絡んでくる区画も出てきますが、そのぶん土地面積に余裕を持たせやすくなります。駐車場を2台分確保したい、庭で家庭菜園をしたいといった希望も叶えやすくなるでしょう。予算と暮らし方の両方から、どこまでの距離なら許容できるか一度整理しておくと、探す範囲を絞りやすくなります。
エリアを横断して探す場合は、相模大野駅を起点に、隣接する小田急相模原駅や町田駅、座間駅までの沿線を含めて検討すると選択肢が広がります。小田急線は各駅停車でも駅間の移動時間が短く、1駅、2駅離れるだけで土地の価格帯が変わってくることも珍しくありません。相模大野での予算感がやや厳しいと感じた場合は、隣駅まで視野を広げてみましょう。同じ予算でも面積や区画の選択肢が増える可能性があります。
駅からの距離だけでなく、バス便の有無や坂道の多さといった地形的な条件も、実際に歩いてみないと分かりにくいものです。地図上の距離と体感時間にはずれが生じることがあるため、候補地が絞れてきたら現地を歩いて確認する時間を取ることをおすすめします。朝の通勤時間帯と昼間とでは、バスの混み具合や道の様子が違って見えることもあるでしょう。駅からの距離を軸にしながらも、生活動線全体を思い描いて土地を絞り込んでいくと、後悔の少ない選択につながりやすくなります。
まとめ
相模原・相模大野・座間は、同じ小田急線・横浜線沿線でも、駅からの距離や用途地域によって価格の景色が変わってくるエリアです。相模大野の利便性を選ぶのか、それとも座間や相模原の中央区・南区といった郊外側で予算を建物に回すのか。判断の材料になるのは、地価公示や地価調査といった公表データだけではありません。接道・造成・法規制といった、土地ごとの個別条件も合わせて見ていく必要があります。予算の上限だけで探すと選択肢はどうしても狭まってしまいますが、優先順位を決めておけば候補は動き出します。エリアの比較で迷っている方や、土地探しを始めたばかりの方にこそ役立つ内容だと感じています。まだ希望条件が固まっていない段階でも構いませんので、気になる土地やエリアの見方について、どうぞお気軽にお問い合わせください。
※掲載内容は執筆時点の情報です。最新情報は各自治体・関係機関の公式ホームページをご確認ください。
出典
- [出典1] 報道発表資料:不動産価格指数(令和7年12月・令和7年第4四半期分)を公表 ~不動産価格指数、住宅は前月比0.5%増加、商業用は前期比0.2%減少~ - 国土交通省 — https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo05_hh_000001_00256.html
- [出典2] https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/004/716/2025_tika_gaiyou.pdf — https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/004/716/2025_tika_gaiyou.pdf
- [出典3] https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/004/716/R08_chika-kouji.pdf — https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/004/716/R08_chika-kouji.pdf
- [出典4] 報道発表資料:不動産価格指数(令和7年10月・令和7年第3四半期分)を公表 ~不動産価格指数、住宅は前月比0.1%増加、商業用は前期比1.4%増加~ - 国土交通省 — https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo05_hh_000001_00246.html
- [出典5] 新築の場合の軽減措置 - 神奈川県ホームページ — https://www.pref.kanagawa.jp/zei/kenzei/a001/b011/002.html
- [出典6] 不動産取得税|不動産と税金|東京都主税局 — https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/real_estate/fudosan
- [出典7] 地価公示の概要 — https://www.pref.kanagawa.jp/documents/132846/08kouji_shiryou01.pdf
- [出典8] 注文住宅の土地探しは更地と古家付き土地をどう選ぶ?注意 ... — https://www.apple-h.co.jp/blog/id7022/
- [出典9] 接道義務とは|建築基準法の要件2つと建て替えできない時の ... — https://shido-labo.com/2025/10/30/setsudou-gimu/
相模大野の住まいのこと、お気軽にご相談ください
売買・賃貸・賃貸管理まで、ピタットハウス相模大野店(株式会社グーセン)がサポートします。
よくある質問
小田急線の急行停車駅で新宿方面へも横浜方面へも出やすく、駅前に商業施設がまとまった生活利便性の高いエリアです。相模原市の地価公示では、2026年1月1日を基準日とした調査で市内の商業地の最高価格地点は1,420,000円/㎡(南区相模大野)となっています[出典5]。駅近は価格が上がりやすいため、駅から徒歩10分以上のエリアや周辺駅まで範囲を広げて比較すると、予算内の候補が見つかりやすくなります。
この記事の監修者

監修者
村上 隆志(むらかみ たかし)宅地建物取引士
業界歴10年以上
公開日:2026.08.21/本記事は「相模大野の不動産ガイド」編集部が作成し、上記監修者が内容を確認しています。掲載内容は公開時点の情報です。